ご挨拶
探偵小説の墓碑銘とまでいわれ、
夢野久作 の『ドグラ・マグラ』、小栗虫太郎の 『黒死館殺人事件』と並び、
「三大奇書」「三大アンチ・ミステリ」と称される『虚無への供物』。
現在は創元ライブラリの『中井英夫全集』や講談文庫の『新装版 虚無への供物』は、
残念ながら入手が難しい中井作品ですが、中井英夫の作品は『虚無への供物』 だけではありません。
幻想小説系アンソロジーに頻繁に収録される『とらんぷ譚』 の名短編の数々。
短歌雑誌の編集者だった経歴を活かした暗号の出てくる『人形たちの夜』。
掲載雑誌の廃刊に伴い未完となった『蒼白者の行進』など、名作の数々があります。
このサイトが、『虚無への供物』に魅了された方々にとって、
他の中井作品への橋渡しとなることを願ってやみません。